2020年の春先に、20年以上暮らした東京を離れ、埼玉の比企郡に移住しました。あれから一年半ほど経ち、こちらに来て良かったこと、一方でまたデメリットに感じたことなどが自分の中で整理されてきましたので、今後何回かに分けて、というかシリーズ化して記事をアップしていきます。自分の経験が、これから移住を考えている方の参考になれば幸いです。
移住をする前の自分
自分は妻と子、そしてペット(飼い猫1匹)という家族構成です。
長らく新宿に住んでおりまして、見える光景は雑居ビルから果ては都庁のような高層ビルまで、なにしろ空が狭い、そんな場所でした。
それまで何度か賃貸マンション間で引っ越しをしたものの、東京を離れる気は全くありませんでした。そう、2020年1月までは。。。
ここでもうお分かりかと思いますが、移住を考え始めた理由は、新型コロナウィルスの蔓延です。2020年2月上旬頃までは「すぐに終息するだろう」と甘く見ていたのですけど、ダイヤモンド・プリンセス号におけるCOVID-19事例が大きく報道されると、「これは大変なことになりそうだ」という思いが強くなりました。ただ、当時の心境を振り返ってみると、大変だという焦りよりは「長引きそうだ」という点に危機感を感じていたかもしれません。
冬が終わる頃には海外でロックダウンする街も出始め、日本も同じようなことが起こることは想像に難くありませんでした。
「東京を出よう」。
先にこの言葉を口にしたのは家人の方でしたが、自分も異論はありませんでした。もちろん仕事や子供の学校のことなど、急いで考えなくちゃいけないことは山積みだったけれど、「これは緊急事態なんだ」という気持ちが勝ったのだと思います。
移住先選びのポイント
いざ東京を離れるという決断をしても、自分の仕事や子供のことを考えると、東京から遠く離れない方がいいだろうと思えました。いずれ新型コロナが終息すれば、大規模なセミナーや展示会などは今後も東京で数多く開かれるでしょうし、つまりはビジネスの中心地であり続けるはず。自分のビジネスに関係する仕入れ先も東京に集中しているので、余計にそう思えます。
ここまでで、関東近県というところまで絞れました。さらに候補先を考えて行くと、「土地勘がある場所」というキーワードが浮かびました。まったく知らない土地に行くよりも、これまで何かしら縁があった場所を選んだ方が安心できそうな気がしたのです。
幸いなことに、埼玉県には学生時代に数年住んだ経験がありました。そして、住んでいた時のことは今でも良い思い出として心の中に残っています。なので、それ以上深く考えずに「さいたま」に照準を定めて物件探しを始めました。
ちなみに、コロナが収まったらまた東京に戻るというつもりは全くなくて、次に住む所で引っ越しは最後、と思っていました。引っ越しというのは、まぁ何しろ荷造りとか重労働ですし、役所をはじめ各種事務手続きもすごく面倒。そして何よりお金がかかりますよね。自分も50ですし、今回の移住先に定住するという強い気持ちで臨みました。そこがこれまでの引っ越しとは違う点だと言えます。
終わりに
ということで、移住シリーズ第1回目の記事をまとめますと、自分が東京から地方へ移住を決めた動機は新型コロナウィルスの脅威、そして一時的にではなく永続的に移住先で生きていく、という決意のもと家探しを始めたのでした。
次回は、新しい家を見つける→契約→引っ越しというところのお話を紹介できればと思います。